はじめに
はじめに
腎臓の役割とは?
腎臓は腰上部にある左右一対の臓器で、血液を濾過して尿をつくり、余分な水分や血液中の老廃物、酸・電解質(カリウムなど)を体外に排泄する役割を果たしています。その他にも、赤血球の産生を促進するホルモン(エリスロポエチン)を作り貧血を防いだり、ビタミンDを活性化して骨密度の維持や体内のカルシウムバランスの維持を行っています。
腎不全とは?
上記のような腎臓の機能が十分に働かなくなった状態のことを腎不全といいます。腎不全になると余分な水分が体に貯まり、浮腫(むくみ)や高血圧といった症状が出ます。また、血液中の老廃物が排泄できないために、吐き気や嘔吐などの尿毒症症状も出現します。その他、貧血や骨量低下もきたします。腎不全が進行すると、肺に水が貯まり息苦しさを感じたり、不整脈が出現することがあります。
腎不全の種類
腎不全は時間経過によって2種類に大別され、急激に症状が進行する反面、治療により腎機能の回復が見込まれる「急性腎不全」と、徐々に腎機能低下が進み、腎機能の回復が見込めない「慢性腎不全」があります。
急性腎不全は、その原因によってさらに「腎前性腎不全」、「腎性腎不全」、「腎後性腎不全」の3種類に分類されます。