リニア新幹線

今年10月で東海道新幹線は開業50年を迎える.

現在,新幹線は東北から九州まで,日本にはなくてはならない列島の背骨となっている.この50年間,一件の乗客死亡事故がなかったこともすばらしい.日本の科学力と技術力,そして日本人の勤勉さと几帳面さの集大成といっても過言では無いように思う.

今後の高速鉄道事業はリニア新幹線の開業を目指すということになっている.以前の編集後記でも書いたが,まだその意義には懐疑的である.未来のためには技術革新への投資が必要であることには異論は無い.しかし,人間が地上での500キロ/時のスピードを安全に管理出来るのだろうか.くしくも予期できない御嶽山の火山爆発が起こり多くの犠牲者がでた.事故が起こって運行停止となった高速旅客機コンコルドのようにならなければ良いのだが.製造中止ですむコンコルドとは違うということは認識する必要があろう.

( 小川 修 )