夏休みを終えてたまった事務処理をしているところへ理化学研究所のS氏の訃報が飛び込んできた.
医学部の同窓生,そしてかつての教授会同僚としても痛恨の極みである.これまで生命科学のトップランナーとして活躍してきた科学者である.今回のSTAP 騒動では管理体制などに甘さはあったと思うが,科学者として後ろ指を指されるようなことはなかったと断言できる.それならば,ここは堪えて,サイエンスの世界でリベンジしてほしかった.
生命現象を解明しようと再生研究を行っていた科学者が自死を選択せざるを得なかったとは.現時点では真相はわからないが,言葉にならないほど残念である.日本,そして世界は本当に惜しい人材を失った.
( 小川 修 )